海外研修レポート
オーストラリア研修その1
目的
オーストラリアの桃栽培がどのように行われているのか?行って見たかった。
ねらい
桃の輸入・輸出が出来ないか?
美味しい品種が有るか?
作業方法・やり方など 参考になる事はないか?
シーズンオフに人の貸し借りが可能か?

場所は、メルボルンから北へ自動車で260Km、海抜120m 、タクマオール近郊です。
1月下旬の気温37℃~42℃、最低気温15℃位。温度差あり、乾燥していて、冬は氷も張るし、時々雪も降る場所です。
水は、カヌール川から畑へ引っ張り、全ての畑にスプリンクラー設置。他に井戸が2個ありました。
経営者はマティータ社ミック・ダマニアルさん、47歳。一代目です。
この辺の農場では大きい農家さんで、桃はここビクトリア州のみ栽培可能とのこと。
規模は約800ha。畑を管理し、桃、なし、りんご栽培をして1年中出荷していました。

社員はアルバイト含め50人。他に契約農家さんが6家あるとのこと。 収穫した桃は、直接スーパーまで運んでいきます、基本スーパーとの取引のみで個人への贈りは行っていません。
12月中旬~2月までが桃の出荷ピークで、1週間で約2000万円を売上げ。年間では10億円近く売上げがあるそうです。

台木はマザード種類をメインに使用し接木技術あり。害虫はフルーツフライに気をつけていたが、現在はいない。ビンを畑に付けて管理している。
土壌PH6.5、苦土31.4mgmg、カリ32.6mgが高目です。昔は砂漠だった為でしょうか。桃出荷基準は大きさ6.3cm~7.5cm、8.0cm以上は規格外NGで子供がお弁当のデザートとして持って行かせる大きさ。色は特に基準なし。

糖度は11度から、スーパーで取ります。今回測定では全て13度位ありましたが、あまり旨み・食味が感じられませんでした。ドーナッツピーチは変化が有っていのでしょうか。
価格は、25玉入りで$15位(1300円位)この国は物と人件費が非常に高くなっています。人材不足で最も安いアルバイト人材でもイタリアから来た女性で、$22@時間の給与です。
1週間で飛行機代がまかなえる金額!日本では、公務員小学校教員25歳で1200万円ですが、この田舎町で年金生活者でも400~500万円の生活費が年間必要になります。
毎日7~8tの量を自社トラックでメルボルン5h、シドニー12h、ブリスベンまで3日で運んでいます。
日本の桃に興味があるか尋ねると、
「日川、白鳳、あかつき、暁星、なつっこ などをを育て見たいです、お互い長いスパンで考えて行きましょう」
とお互いの考えになりました。
また、来てくださいとの事。
まとめ
・現状ではオーストラリアの桃を日本人が購入するとは思わない。季節が逆でも美味しくない桃は買わない。ホワイトピーチ、イエローピーチは難しく、珍しい桃を更に探す必要があるのではないか。
・日本の桃をオーストラリア人に受け入れてもらうには理解が必要(大きさ、旨さ、売り場など) 値段が高いと購入しないと考えている?安い果物が外国から入って来る為
・栽培方法、木作りは参考にならなかった。とにかく大量生産、簡単に生産する方法と、日本の手作業で最高級品を作る方法どちらが良いのか?いまのところ僕にはわからない。